#TRPG好きとつながりたい #TRPG #原作ものTRPG #運用方法
こんにちは、如月翔也(@showya_kiss)です。
今日はXで「原作ものTRPGの楽しい遊び方についての記事にニーズがあるか?」とポストした所、反応があったのでニーズがあると思い記事にする事にしました。
せっかくなので「人によって原作ものの受け取り方が違う」「期待する楽しみが違う」という点から「事故を防ぎ」「みんなが楽しく遊べるようにする」方法を考えていきましょう。
原作ものTRPGとは
原作ものTRPGとは、TRPGを作成するもととして「原作のある世界を元にシステムが組まれたTRPG」を指します。
今で言うと「ニンジャスレイヤーTRPG」「FFXIV TTRPG」、古いので言うと「ロードス島戦記」「指輪物語TRPG」なんかが挙げられますね。出している選択肢に偏りがありますが意図があるので反発しないで頂けると嬉しいです。
事故ポイント:「原作もの」の定義でブレます。
いきなり事故ポイントなんですが、まず原作ものTRPGは「原作もの」の定義でブレます。
これは古い例で申し訳ないんですが、「ソード・ワールド完全版」の準拠世界は「フォーセリア」で、フォーセリアの中には「アレクラスト」や「ロードス島」や「クリスタニア」が含まれます。
いにしえのプレイヤーにとって「アレクラスト」は「原作ものではない」認識です。これはシステムの立ち上げ時には公式背景原作がなかったためです。
ですが、今は違います。システム展開の中で「彼のための世界」として「魔法戦士リウイ」シリーズが展開され完結しているので、後から参加したプレイヤーにとっては「アレクラストは魔法戦士リウイの原作もの」と受け取る余地があります。
また概ね「原作もの」として受け取られる「ロードス島戦記」ですが、これは別角度から見ると「フォーセリアの中の一地方」になるので、「フォーセリアは原作物ではないのでロードス島戦記も原作ものではない」と受け取る余地があります。
この時点で、そもそも参加者が「原作もの」と思っているのか思っていないのかで「楽しみたいポイントが違う」結果になります。
原作ものとしてアレクラストを見ている人はリウイに関わって欲しいし、ロードス島戦記を原作ものと思っていない人に「公式パーティの隙間を縫う」ゲームを提供すると公式パーティの存在が「毎回俺等を食うんだよね」とノイズに受け取られます。
ので、「これは原作ものだよね!」「これは違うね!」という判断はしても良いのですが、「今回はこれを原作ものとして提供します」「今回はこれを原作ものではなく扱います」と伝えないと期待値にブレが生じます。
皆は原作ものをどう楽しみたいか
これはなんとなく運用して成功している人も多いと思うのですが、原作ものを遊ぶのにおいて、「原作の魅力」というのは大きく3つに分かれます。
この魅力によってすべきセッションの形が変わってきます。
- 原作の世界観が魅力
- 原作のキャラが魅力
- 原作のシチュエーションが魅力
これは個別に説明します。
原作の世界観が魅力
原作の魅力がキャラ依存・シチュエーション依存ではなく「世界観そのもの」の場合、プレイヤーが楽しみたいのは「その独特の世界観」です。
例を上げると「ニンジャスレイヤー」の魅力は「キャラ」と「世界観」です。キャラクターであるフジキドもナンシー=サンも魅力的ですが、同じだけマッポーカリプスの世界観が魅力です。
クローンヤクザが「スッゾー」「ザッケンナーオラ」という世界観を体験したいんですね。
指輪物語TRPGの場合も一緒です。フロドやサム、ガンダルフも魅力ですが、D&Dを作る系譜となったトールキン教授のあの世界観で嫌味のない高貴なエルフと交流したいんですね。
この場合、楽しませるのは「原作の世界」であり、無理にキャラクターを突っ込んだりシチュエーション再現をすると満足度が下がります。
参加者の望みは「この世界で行動したい」なので、無理に他を絡めないほうが良いです。
原作のキャラが魅力
原作の魅力がキャラの場合、プレイヤーが楽しみたいのは「そのキャラクターが確かに世界に存在している実感」です。特に一言でも交流できたり、あるいは本人には自覚されなくても公式キャラを結果的に助ける事に繋がる展開ができると嬉しいです。
これはロードス島戦記の運用として明示された方法なんですが、
- この時期公式パーティはAにいる
- PCはBにいる
- Bで別の問題が起きる。PC達はこれを解決する
- Bの問題はAに影響を及ぼし、ミッションに失敗すると公式パーティに悪影響が出る
この方法だと、「公式キャラは確かに存在する」「でもセッションの主役は自分たち」「自分たちの行動の結果が世界・公式キャラに影響を及ぼす」が全て成立するので非常に満足度が高いです。
できれば公式キャラと一言交流を持ちたいんですが、例えば
「やあ君がXX亭のYYか。俺達は陰謀を追ってAに行く、何かあったら任せるよ」
くらいの爽やかな交流があるとさらに良いですよね。
ここで注意点なんですが、セッション導入直後で公式キャラをなんとか追い払わないと
- 公式キャラが出てきて全部持っていく
- 「公式キャラがやれよ」
- 「公式キャラにやらせよう!」→「やる事なくてつまらねー」
- 「主役は誰なんだよ」
になるので、さらっと出して早々に退場させて頼れないようにするのが一番です。
参加者は普通にキャラに愛着があるので「なるべく盤面に置きたい」と思うのですが、これを通すと公式キャラの俺TUEEEが始まって皆がげんなりするのでバッサリ退場させましょう。
原作のシチュエーションが魅力
原作がシチュエーションの枠組みで楽しませる作品の場合、参加者がしたいのはシチュエーションの再現です。
これだけチャンクが大きいのでちょっとブレイクダウンしますね。
存在しないゲームをでっち上げるのですが、「ダンジョン飯TRPG」を想定しましょう。
ダンジョン飯は世界観自体は薄味のD&Dっぽい世界観(一番近いのはウィザードリィですよね)で、魅力はキャラクターです。ライオスの変人加減、マルシルのブレイクダンス、チルチャックの3人の娘、センシの過去、ファリンが脳筋、みたいなキャラの魅力と、「いやいや魔物を食べたら結構美味しい。そのうち食べている事に違和感を感じなくなっていく」というシチュエーションが魅力です。
このゲーム、世界観で遊ぶなら「ウィザードリィで魔物食べてれば?」になるんですが、皆が期待するのは「俺等もいやいや魔物を食いたい」なんですね。
なので、正しい設計としては
- 王になったライオス
- ライオスが「魔物を食べたい」と騒ぎ出す
- カブルーが胃痛を押さえてパーティに魔物肉の入手を依頼(王の名誉のためにカブルーが直接依頼する必要がある)
- カブルー「王に危険なものを食べさせるわけにはいかない。わかるね?」
- パーティ「えー!?俺等が毒見でまず食うの!?」
です。
これならカブルーから直接依頼なので拒否権がなく、「いやいや魔物を食べる」シチュエーションが完全に再現可能です。
ここでポイントなのは、「ライオスのように食べるのにノリノリ」を否定しないで、かつ「でもいやいや食べさせられる」を両立する事です。あの世界観で魔物を食べるのにノリノリなのはライオスとセンシとファリンだけなので、「いやいや」成分を抜くと不十分です。
実際の原作ものの運用
この前提を元に実際の原作ものを見ていくと、こういう運用になっています。
ニンジャスレイヤーTRPG
マッポーカリプスの終わっている世界観を十分味わいつつ、自分に死を運ぶ存在としてフジキドと交流できる。まあ一方的に殺されるのを交流と言うなら。
ロードス島戦記
スパークと小ニースがラブしている裏で小ニースにリインカーネーションしようとする古代神官の亡霊をしばく。
指輪物語TRPG
ガンダルフが出てくると全部終わるので、ビルボもフロドも馳夫も出てこない「美しい世界」でオルク・ハイと殴り合う。
という整理になります。
「原作もの」でまとめないのが大事です。
最終的なポイントとしては、「原作もの」でまとめて「全部同じ運用」は事故りますし、皆が楽しみたい部分をセッションゼロで詰めて提供するのがとても大事です。
例えばニンジャスレイヤーの魅力を「キャラ」だと思っている人がいるなら、フジキドに殺されるだけでなくナンシー=サンに電脳で脳を焼かれたいニーズがあったりするので、「自分にとってこうだ」だけでなく「あなたにとってはどう?」をしっかりネゴシエーションするのがとても大事です。
原作ものTRPGで大事なのは、「原作が好き」という一点で合意した気にならないことです。
その好きが、キャラに向いているのか、世界観に向いているのか、シチュエーションに向いているのか。
ここを確認するだけで、かなり事故は減ります。
原作キャラは主役ではなく接続点にする。
世界観はPCが主役になる余白として使う。
シチュエーションは参加者が体験できる形に変換する。
これができると、原作ものTRPGはかなり楽しく遊べると思います。
どうでしょう、僕なりの整理なのですが、もし良かったら皆さんのご意見をコメントやリプライでお教え下さい!
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フレーバーまとめ:20260417
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